成功を招く習慣・行動パターン:❷セルフマネジメント

はじめに
この記事は、理想の自分を確立していくためのステップとして、❶セルフヒーリング❷セルフマネジメント❸セルフコーチングの順で見直しをして頂く想定で、記事を書いています。
精神・肉体/体力・モチベーション・人間関係など、いろいろな因子が 現在の自分の状態を作っています。
自分の状態を客観的によく観察して、自分に必要と思ったところから、少しずつ取り入れて頂けると幸いです。
それでは、本編のお話に戻りたいと思います。
セルフマネジメントの目的
成功につながる行動パターン(考え方=マインドセット)や習慣はできていますか?
今回は、具体的な目標を立てることが難しい方、やる気が継続しない方に特におすすめの内容です。
習慣を作るのは 本当に難しいことですし、習慣化による弊害も存在します。
私の場合、「習慣になってきたな・・」と思ったら、新しいトレーニングを導入することを繰り返しています。なぜなら、習慣化も 停滞の一部だと考えているからです。
私個人としては、習慣化することに 重きを置いていません。
しかし、これからお伝えする内容は 常に心がけていることであり、ここが意識できていないと 何事にもチャレンジできないように思います。
ピアノ練習の習慣化を目指す前に、日常生活をどんな気持ちで過ごしているかチェックしたり、前向きな気持ちを維持する心構えとして 何度も読み返して頂けると幸いです。
1.人に対する思いやり・気遣いができる
自分の心を健全に保つためには、周囲との関係が良好であることは 大切です。
気掛かりなことがあったり、気持ちが大きく揺れ動いている状態では、前向きな気持ちや集中力を保持することは不可能です。
特に自分に余裕がない時、他者へ配慮することはとても難しいことです。
「できてないかも・・」と感じる方は、頑張りすぎて余裕がない状態かもしれません。
少し休息したり、余裕のあるスケジュールで行動するなどの視点を取り入れてみましょう。
誰かとゆっくり過ごす時間を持てていない方は、日常的に このような時間を作ることも心掛けましょう。誰かと穏やかな気持ちで過ごすことは、気持ちの安定をもたらしてくれる効果があります。
2.自分も他人も大切にしている
他人は尊重するけど、自分は尊重できない・・という方、多いと思います。
自分はできているかどうか、判断がとても難しいところです・・
一つの指標として捉えてほしいのは、以下のような状況で出てくる言葉です。
レッスンに来られて、「全然練習できてないんです・・すみません・・・」という方が たまにおられます。真面目でしっかりした方に多いのですが、私がひっかかるのは「すみません」という言葉です。
忙しい中、本業でもないのに練習ができないなんて、よくあることです。
謝る必要はないですし、それも含めて 工夫することがピアノ練習だと思います。。
しかし、本来の目的をよく考えてみてください。
誰のためのレッスンでしょうか?先生のためですか?
お気持ちはとても有難く受け取りますが、さらに言うとしたら、その気持ちは自分に向けるべきではないかと思います。
いつでも、自分を導くのは自分であるべきです。
わがままだと捉える人もいるかもしれませんが、主体的とわがままは全く違うものです。
行動してみれば 分かります。分からない人は 私のレッスンで実践してみてください。
ある意味、この違いは 実際に行動しなければ分からないと思います。
自分主導で行動を選択できているか、これが自分を尊重することにつながるのではないかと 思います。
そして、この考え方が 主体的な良い練習につながると 私は考えています。
3.何事にも前向きに捉えることができる、前進できる
前向きであるということは、挑戦的ともいえるかもしれません。
しかし、挑戦には失敗がつきものです。
失敗には「単なる失敗」と「成功につながる失敗」があります。
単なる失敗は「落ち込んだり自分を責めて終わる」ものです。
成功につながる失敗は「原因を考えたり、工夫して改善の材料にする」ものです。
これらは、「自分がその失敗をどう捉えるか」によってどちらにも変化します。
なぜなら、成功と失敗はつながっているからです。
失敗は成功の一部であり、逆もまた然りなのです。
いったいどこからが成功で、どこからが失敗なのでしょうか?
「転んでもただでは起きない」精神とでもいいましょうか・・
失敗して落ち込んでいる時間があるなら、すぐに起き上がってもう一度挑戦する方が 成功につながる可能性が広がります。
がっかりして 自分を責めてしまうのは ついついやってしまいがちですが、気を付けましょう。
これでは次の行動に進むことはおろか、挫折への第一歩となってしまいます。
失敗して落ち込むこともあると思いますが、できるだけ短時間で切り替えることを心掛けていると、スムーズに次に進みやすくなります。
失敗や成功に過度にとらわれず、ただただ楽しむ気持ちで 気軽に取り組むことで、 思いがけない発見に気付くことも増えてきます。
4.常に明るく笑顔を絶やさない
前向きに、ポジティブに・・・とよく言われますが、常にそうあるのは難しいですよね。
浮き沈みはつきものです。難しい挑戦を続けていれば、なおさらです。
心理学でも、人間の感情は ポジティブ感情よりネガティブ感情の方が多いことが示唆されています。そのため、ネガティブに触れる機会が必然的に多くなります。
楽曲も、バラードやネガティブな曲が圧倒的に多いです。
作曲の世界でも、短調よりも長調の作曲の方が難しい、などと言われます。不思議ですよね・・・
なぜでしょうか?
ネガティブの方が「味わい深いから」だと私は考えています。
喜び、感動は一瞬で消えてしまいますが、悲しみ、怒り、やるせなさ・・はしつこいほど、ずっとつきまといますよね・・。つまり、ネガティブにずっと入り浸ることは容易なことなのです。
裏を返せば、ネガティブから脱する意識を強く持たなければ、ずっとそこに留まることになってしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか?
行動が心を誘導します。行動を起こすと、自然に感情もその方向へ導かれます。
思考がぐるぐるめぐってしまう時、とにかく無心で体を動かすと、思考が入る余地がなくなります。
運動ができない状況でも、笑顔で過ごす習慣をつけると、自然と気持ちが軽くなり、身体も軽やかに挑戦できるようになります。
誤解のないようにして頂きたいのは、「ネガティブな気分も良い」ということです。
そんな気分に入り浸るのも良いでしょう。
しかし、ずっとネガティブではなく、気持ちの切り替えも大切だということです。
(短調の素晴らしい曲・・ずっと聴いていたい気持ちになりますよね・・)
5.その日できることはその日のうちに行う
「思い立ったが吉日」「鉄は熱いうちに打て」などと言われますが、なぜでしょうか?
私の経験から言うと、「これをやりたいけど、○○が終わってから・・」などと言っているうちに 忘れてしまったり、動き出すタイミングを失って失速してしまうことが多々あります。
初心に戻ると、純粋(単純)な動機だったはずなのに、だんだん難しく考えてしまい、長時間抱えるほど、素晴らしいものにしなければいけないような 謎のプレッシャーが出てきてしまいます。
新しいものごとへの取り掛かりは、自転車のペダルをこぎ始めるように、大きな負荷をかけなければ スピードが足りず、すぐに倒れてしまいます。
そうならないためにも、短時間でも良いので 全力で集中することが大切です(初めての挑戦であれば、 なおさらです)。
なぜなら、不完全燃焼のままでは 次の行動を選択できないからです。
自分の力を出し切ることができなければ、「もう少し時間ができたら・・」「本当はできるはずだ・・」という気持ちがいつまで経っても消えず、 次の行動に移ることができなくなります。
そのため、スケジュールに余裕を持たせておくことは、必須です。
また、優先順位と期限を決めて 調整しながら行動を選択していくことも 本当に大切なことです。
これも練習だと思って、少しずつ自分に合った 日常生活の過ごし方を工夫していきましょう
6.常に夢や希望を抱き、具体的な目標を持って行動する
夢や目標は、具体的であればあるほど、達成確率が上がります。
特に数値目標にできるものは、比較が容易で 評価も容易です。
難しいのは、数値化ができない目標です。
「ショパンエチュードをきれいに弾けるようになりたい!」
これは評価が難しいところです。・・あまり上手な目標の立て方とは言えないですよね・・
私は、常に 目標は二軸を立てて考えるようにしています。
いろいろなパターンがあって お伝えしきれないのですが、簡単に区別すると「行動目標」「達成目標」のようなものです。
達成目標(質)・・「できた」「できなかった」
行動目標(量)・・「やった」「やらなかった」
のように評価する目標です。
常に達成目標ばかり見ていては、なかなか達成できないことに焦りや落ち込みを感じてしまいます。
そのため、行動目標を決めて 自分の頑張りを評価することも大切です。
逆に、行動することばかりに重きを置いていては、達成したい状態に到達するのは難しくなってしまいます。
このように、様々な評価軸を立てて、総合的に評価していく視野の広さが大切だと思います。
「量か、質か・・」など、よく言われますが、どちらも大切です。
物事の成り立ちの過程を考えると、最初の段階では「質より量(とにかく行動)」が大切です。
そして一定量がたまると、質が上がります。
さらに効率化を図るのであれば、「より少ない量で高品質を保つ」ことが大切です。
きりがないですね・・まさに理想論です・・
そして、さらに大切なのは 評価のやり方です。
「3.何事も前向きに捉える」という項目でもお伝えしましたが、最終的に物事を決定するのは、すべて自分の判断です。
「単なる失敗」か「成功につながる失敗」か、一つの事実をどのように受け止めるか(判断するか)ですべてが変わってきます。
そのため、情報(事実)と感情を混同しないように注意しましょう。
とてもできそうにない理想論を語って一方的に自分を追い詰めるような評価ではなく、 状況に合わせて 柔軟に方針を決めていくようなつもりで 評価をしましょう。
そのためにも、常に余裕のある自分で 広い視野を保ち、自分にも優しく 思いやりを持っていることが大切なのです。
7.簡単にあきらめず、粘り強く改善を続ける
成功する人とは、粘り強く 継続する人です。
しかし、注意したいのは、ダラダラと行動を先延ばしすることと粘り強いことは 少し違います。
理想論・・と思うかもしれません。常にそうあることは難しいこともあります。
私も同じく、日々挑戦を続ける毎日です・・
浮き沈みのある日常で、常に維持するのは不可能ですよね・・
冒頭でも触れましたが、人間はいろいろな経験や出来事を通じて 変化するものです。
まずは 状態維持を目指すのもよいですが、「現在の自分にとって心地よいバランスを見つける指標」にして頂くことをお勧めします。その時々の気分によって、 柔軟に変えていくのが良いと思います。
忙しい日常に忙殺されながらも、自分のために行動を続けられるか・・
うまくいかないことにも向き合い、挑戦を続けられるか・・
難しい挑戦ですが、そこを乗り越えることで 新しい自分に出会えたり、自分への信頼の根拠を築くことにつながります。
今回は マインドセット(考え方)を中心に ご説明したので、具体的な方法については、「セルフヒーリング」で 詳細を お伝えしたいと思います。
たくさん書いてしまいましたが、まずはできそうなところから、気軽な気持ちで 一緒に頑張りましょう!!
みなさんのピアノ学習が 有意義で楽しいものになりますように・・
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!