目的別基礎練習:良い練習へのステップ
楽しく練習 ➡ 嬉しい効果!の好循環を作りだすために、いろいろな視点からトレーニングすることが必要です。
ゾッ😨とした人、多いのではないでしょうか・・・?少しずつで大丈夫です🥰
練習効果を高めるためには、単純にピアノを弾くだけではなく、楽譜の読み方(ソルフェージュ)、初見、聴音、イヤートレーニング、楽典(音楽理論)など、枚挙にいとまがありません・・・🤯
これらの練習を積極的に取り入れる目的は「練習ストレスを軽減する」ことです。
演奏技術やテクニックも大切ですが、その前に 良い音を聴き分ける耳、リズム感、音楽的パターンを見分ける能力がなければ せっかくのテクニックも十分に活かすことができません。
そして、最終的には 音楽パターンが自然に身につき、いろいろな視点から音楽を感じたり 表現することができるようになります。
語学力を高めるようなイメージで捉えるとよいかもしれません。
文法、単語、構文、リスニング、リーディング、コミュニケーション・・いろいろな視点から学ぶイメージです。
いろんな課題を課せられますが、「結局何をどこまでやればいいの・・?」と混乱してしまいますよね。
決して楽しいだけのトレーニングではありませんが、より洗練された完成度を目指したい方は、このように学習の幅をどんどん拡大させていくこともご参考にしてみてください。
とはいえ、練習の目的が分からないままでは、ただ辛いだけの練習になってしまいます。
そうならないように、各練習の目的を大まかにご説明したいと思います!
基礎練習の全体像
目的別に3つに大別していきたいと思います。
基礎練習 | 目的 | 練習内容 |
❶音楽基礎要素(読譜力) | 楽譜をスムーズに読み、音程やハーモニーの変化を敏感に聴き分ける音感を育てる。 | ソルフェージュ、初見力、イヤートレーニング、聴音 など |
❷音楽表現要素 | 作曲者の意図する音楽(メロディ・モチーフ・発想記号など)を正しく読み取り、バランスよく表現する。 | 音楽の三要素(リズム・メロディ・ハーモニー)のバランス、 曲全体に関わる要素(音楽形式・ムード・スタイル・時代的特徴) など |
❸テクニック / メカニック | スピードが上がっても 音楽性に富んだ表現力やテクニックを身に着ける。 | 良い音のイメージ、スピード / パワーをつける、 弱点別練習、脳のしくみを利用した練習 など |
❶音楽基礎要素:楽譜を読む力
音楽の基本的パターン(構造)を知ることで、結果的に早く学べます。
しかし、音楽は「最終的に耳で聞いて判断する」ものです。
頭だけの理解ではなく 耳も鍛える必要があるので、たくさん弾くことが重要です。
【具体例】
・メロディのフレーズはどれか?
・ハーモニーはどのように変化している?
・決まったパターンは、どんな流れで繰り返されている? など
❷音楽表現要素
メロディを最も効果的に聴かせるための全体の音量バランス、曲の雰囲気にあったテクニックの使い方などを考えながら、弾き方を工夫します。
【具体例】
・メロディはきれいに響いているか?
・全体のバランスは安定しているか?
・安定した速度で 雰囲気(イメージ)に合ったテクニックが発揮できているか? など
❸テクニック / メカニック
スピードがあがれば パワーも必要になります。
スピードが上がっても安定した響きを保つための弾き方を練習します。
【具体例】
・スピードが上がっても、 しっかり発音できているか?
・スピードが上がっても、 速度は安定しているか?
・スピードが上がっても、 テクニックを効果的に使えているか? など
適正テンポの作り方
適正テンポとは、「精神的な余裕を持って 良い音で安定して弾ける速度」をいいます。
これは、学習レベルや音楽経験、目指すレベルによって 大きく異なります。
大まかな流れとして、❶譜読み ➡ ❷ゆっくり練習 ➡ ❸適正テンポの設定 の手順になります。
様々な角度から 自分の課題をしっかりと見極め、目的に適った練習を重ねていくことで 必ず達成できます!
練習目的別速度の目安
《タッチを見直すテンポ》 ♬=40~60
音の立ち上がり、音のつながり、音の処理まで、自分の表現ができているか よく聴きながら練習する場合。
しかし、音楽的な流れを損なわないように、テンポの維持にも注意しましょう。
《全体の流れ(様子)を見るテンポ》♫=30~50(半拍取り) 慣れたら♩=60~100(1拍取り)
大げさすぎる音楽表現になっていないか、全体的なバランスを考えて練習する場合。
徐々に自然な速度に近づけていく段階です。効率的な指や腕づかいについても よく考えましょう。
少しずつテンポを上げながら、指や身体に無駄な力みがないか、確認しながら練習を進めましょう。
《演奏する時のテンポ》 ♫=126~138
テンポをあまり小刻みにしすぎると、自分の音を聴くことが難しくなってしまいます・・
速度を上げる場合は、2ビートにするなど、刻む幅を大きくしながら練習しましょう。
最終的に仕上げる拍取りや速度は、演奏する楽曲の指示に従ってください。
実際に経験すると 分かりますが、速く弾くより ゆっくり演奏する方が、はるかに難しいです・・
そして、どの練習段階であっても 音楽的な表現について よく考えながら 練習しましょう!
⚠️拍感や裏拍の意識は どんな速度であっても、必ず持っておく必要があります。
特に難しい場所、苦手なところは 自分本位の速度になっていないか、注意しましょう。
速く弾くことに捉われず、良い音で安定しているか、注意深く よく聴きながら練習しましょう🥰
課題が複雑になるほど、時間がかかるものです。焦りは禁物です。
難しく考えすぎず、徐々に完成度を上げていきましょう🎵
上達のためのコツ
上達の決めてとなるのは「徹底と継続」です。
しかし、何事も 突き詰めると、キリがありません。
どこまでやればいいの・・?という疑問が沸いてくるポイントがあると思います。
結論として、まずはそう感じるところまでやればいいと思います。
そして、楽曲を弾いているうちに 分からないところが出てきたら、さらに学ぶことを繰り返しましょう。
その時には、必要なことだけ学べばいいと思います。
そのために 土台(基礎)をしっかりと学んでおくことが 必要です。
再学習の時に、また最初から・・とならないように、土台の学習はしっかりと身につけましょう!
私の経験からいうと、クラシックの基礎を大まかに学んだら、コード、ジャズを学ぶのが良いと思います。
そうすることで、クラシックの発展がさらに理解できるようになります。
順序だてて学ぶ必要は全くありません。
自分が興味を持ったこと、疑問を調べたり、教わることで、自然と理解が深まります。
好きこそものの上手なれ・・!と言いますが、その通りだと思います。
レベルが 到底かなわないものであっても、「やりたい!」という意思の力は 底知れないものです。
興味が沸いたら、できない理由を考えずに 挑戦のための戦略を考えましょう!🎵
これらの視点は、バランスよく楽曲を仕上げるために欠かせないものです。
練習を始める前に、足りない要素は何かを考える指標にしてください🎹
最後まで お付き合い頂き ありがとうございました!🥰